タイトル
インタビュー動画の作り方|質問・構図・テロップと企業活用のポイント
- 01インタビュー動画とは
- 企業で使われる主なインタビュー動画
- 02インタビュー動画の作り方|企画から公開までの6ステップ
- 1. 目的・視聴者・掲載先を決める
- 2. 話し手と中心メッセージを決める
- 3. 構成と質問を準備する
- 4. 撮影場所・構図・機材を決める
- 5. 会話をしながら撮影する
- 6. 回答を整理して編集・公開する
- 03質問内容の決め方
- 基本は「きっかけ→具体的な経験→変化→今後」
- 深掘り用の質問も用意する
- 04構図・画角・撮影で押さえるポイント
- 視線と余白をそろえる
- 目的に応じて画角を使い分ける
- 音声・照明・背景をセットで確認する
- 補足映像を撮って単調さを防ぐ
- 事例紹介
- 05編集とテロップで内容を分かりやすくする
- 回答を視聴者の知りたい順番へ並べる
- テロップは役割を分ける
- デザインとBGMは目的に合わせる
- 06企業で活用するときは公開後の展開まで決める
- 07まとめ:話し手の言葉を、視聴者に伝わる形へ整える
インタビュー動画は、社員や経営者、顧客などの言葉を通して、企業の考え方や仕事の魅力、商品・サービスの価値を伝える映像です。採用サイト、会社紹介、導入事例、営業資料など幅広く活用できます。
ただし、話し手に自由に話してもらうだけでは、伝えたい内容がまとまらなかったり、映像が単調になったりすることがあります。目的に合う質問を用意し、構図・音声・テロップ・編集まで一貫して設計することが重要です。
この記事では、企業向けインタビュー動画の作り方を、企画、質問設計、撮影、編集の順に解説します。初めて制作する担当者が、社内で準備することや制作会社へ伝える内容も整理します。

インタビュー動画とは
インタビュー動画とは、質問に対する話し手の回答を中心に構成する動画です。文章だけでは伝わりにくい声の調子や表情、職場の雰囲気も見せられるため、企業や仕事への理解を深めてもらいたい場面に向いています。
一方、話し手の言葉がそのまま視聴者に伝わるとは限りません。回答が長すぎる、社内用語が多い、質問ごとに話題が飛ぶといった状態では、要点をつかみにくくなります。自然な会話を生かしながら、視聴者が理解しやすい順番へ整理することが制作の基本です。
企業で使われる主なインタビュー動画
| 種類 | 主な話し手 | 伝えたい内容 | 主な掲載先 |
|---|---|---|---|
| 社員インタビュー | 現場社員、管理職 | 仕事内容、やりがい、働く環境 | 採用サイト、会社説明会、SNS |
| 経営者インタビュー | 社長、役員 | 経営理念、事業の方向性、創業の背景 | コーポレートサイト、会社紹介、社内イベント |
| 顧客インタビュー | 導入企業の担当者 | 導入前の課題、選定理由、導入後の変化 | サービスサイト、営業資料、展示会 |
| パートナーインタビュー | 取引先、協業先 | 企業への評価、協業の意義 | 会社紹介、広報、ブランディング |
同じ社員インタビューでも、採用サイトで「入社後の働き方」を伝える場合と、会社紹介動画で「技術力」を伝える場合では、質問も映像の見せ方も変わります。まずは動画の種類ではなく、誰に何を理解してほしいのかを決めましょう。
インタビュー動画の作り方|企画から公開までの6ステップ
インタビュー動画は、次の順番で進めると、撮影や編集の判断がぶれにくくなります。
1. 目的・視聴者・掲載先を決める
最初に、「誰に」「何を伝え」「見た後にどう感じてほしいか」を言葉にします。たとえば採用動画なら、求職者に職場の雰囲気を知ってもらうのか、仕事内容への理解を深めてもらうのかで構成が変わります。
掲載先も重要です。会社説明会で上映する本編と、SNSで見てもらう短い動画では、適した長さや画面の縦横比、冒頭の作り方が異なります。
2. 話し手と中心メッセージを決める
話し手は肩書きだけで選ばず、伝えたい内容を自分の言葉で具体的に話せる人を選びます。複数人に出演してもらう場合は、全員に同じ質問をするだけでなく、それぞれの経験や立場に合わせて役割を分けます。
中心メッセージは一つの動画に詰め込みすぎないことが大切です。「仕事内容とやりがい」「導入前の課題と導入後の変化」など、視聴者が覚えてほしい内容に優先順位をつけます。
3. 構成と質問を準備する
完成動画の流れを先に考え、その流れに必要な回答を引き出せる質問を用意します。回答を一字一句指定する台本よりも、質問、聞きたい要点、深掘りする内容をまとめた進行シートが実用的です。
質問は事前に話し手へ共有して構いません。ただし、回答文まで暗記してもらうと、視線や話し方が不自然になることがあります。伝えてほしい要点だけを確認し、本番では会話として聞くほうが、その人らしい言葉を引き出しやすくなります。
4. 撮影場所・構図・機材を決める
背景に何を映すか、話し手がどちらを見るか、どの範囲を撮るかを決めます。会議室を使う場合でも、壁だけを背景にするのか、仕事場の様子を入れるのかで印象は変わります。
機材はカメラだけでなく、マイクと照明も含めて考えます。インタビューでは言葉が内容の中心になるため、周囲の雑音や空調音を確認し、聞き取りやすい音声を収録できる環境を優先します。
5. 会話をしながら撮影する
撮影前に雑談やテスト収録を行い、話し手がカメラと場の雰囲気に慣れる時間を取ります。本番では用意した質問を順番に読むだけでなく、具体的なエピソードや理由を聞き返します。
言い直しがあっても、すぐに話を止める必要はありません。編集で使える言葉や表情を確保するため、同じ内容を別の切り口でも聞き、回答の前後には少し間を取ります。仕事風景、手元、社内の様子などの補足映像も撮影しておくと、編集の選択肢が増えます。
6. 回答を整理して編集・公開する
編集では、収録した順番ではなく、視聴者が内容を理解しやすい順番に回答を並べます。重複や言いよどみを整え、補足映像、話者名、質問テロップ、BGMなどを加えます。
公開前には、発言内容、氏名・肩書き、固有名詞、数値、字幕の誤字を確認します。Web、SNS、説明会など複数の場所で使う場合は、公開先ごとに必要なサイズや尺も確認してください。
質問内容の決め方
質問は、動画の構成を作るための設計図です。答えやすさだけでなく、視聴者が知りたい順番を意識します。
基本は「きっかけ→具体的な経験→変化→今後」
話を引き出しやすい流れは、背景から始めて具体的な出来事へ進み、最後に現在の評価や今後の展望を聞く形です。採用動画なら「入社のきっかけ」から「印象に残った仕事」「成長した点」「今後挑戦したいこと」へ進めます。
「この仕事は楽しいですか」のように、はい・いいえで終わる質問だけでは、材料が不足しやすくなります。「どのような場面でやりがいを感じましたか」「そう思った出来事を教えてください」のようなオープンクエスチョンを中心にします。
| 用途 | 質問例 | 引き出したい内容 |
|---|---|---|
| 社員インタビュー | 入社を決めた理由は何ですか | 応募時の判断材料、企業の魅力 |
| 社員インタビュー | 印象に残っている仕事を教えてください | 仕事内容、役割、成長の実感 |
| 経営者インタビュー | 事業を始めた背景は何ですか | 創業の動機、社会に提供したい価値 |
| 経営者インタビュー | 今後どのような会社を目指しますか | ビジョン、事業の方向性 |
| 顧客インタビュー | 導入前にはどのような課題がありましたか | 課題の具体像、検討の背景 |
| 顧客インタビュー | 選んだ決め手と導入後の変化を教えてください | 比較の視点、成果や評価 |
深掘り用の質問も用意する
最初の回答が抽象的な場合は、次のように聞き返します。
- 具体的には、どのような出来事がありましたか
- そのとき、どのように考えて行動しましたか
- 以前と比べて、何が変わりましたか
- 周囲からはどのような反応がありましたか
- これから利用する人や入社する人へ、何を伝えたいですか
一度に二つ以上のことを聞くと、どちらかの回答が抜けやすくなります。質問は短く区切り、答えの中で気になった言葉をさらに聞くと、具体性のあるエピソードにつながります。
構図・画角・撮影で押さえるポイント
構図は、話し手をきれいに撮るためだけでなく、視線をどこへ導き、どのような人物像を伝えるかを決める要素です。

視線と余白をそろえる
話し手がインタビュアーを見る形式では、カメラの近くにインタビュアーが座り、画面内では視線の先に余白を作ります。カメラ目線で直接語りかける形式は、視聴者へのメッセージ性が強くなるため、社長メッセージや短いコメントなどに向いています。
目の位置を画面上部の三分の一付近に置き、頭上の空間を空けすぎないようにすると、安定した構図になります。背景の線が頭を横切っていないか、会社名や掲示物が意図せず映っていないかも確認します。
目的に応じて画角を使い分ける
| 画角 | 映る範囲 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| バストショット | 胸から上 | 表情と身ぶりの両方を見せたい基本のインタビュー |
| ミディアムショット | 腰から上 | 仕事場や背景の情報も伝えたい場面 |
| クローズアップ | 顔を中心 | 感情や重要な発言を印象づけたい場面 |
一台のカメラでも撮影できますが、二台で異なる画角を同時に収録すると、言い直しをつないだり、重要な発言を強調したりしやすくなります。カメラ台数は、必要な編集の自由度と撮影規模を踏まえて決めます。
音声・照明・背景をセットで確認する
| 要素 | 確認すること |
|---|---|
| 音声 | マイクの位置、空調や機械音、反響、周囲の会話 |
| 照明 | 顔の明るさ、窓光の変化、眼鏡やモニターへの映り込み |
| 背景 | 整理された印象、話の内容との関連、機密情報や個人情報 |
| 衣装 | 背景との色の重なり、細かな柄によるちらつき、企業イメージとの整合 |
撮影場所は静かさだけでなく、時間帯による音や光の変化も確認します。窓の近くで長時間撮影すると明るさや色が変わることがあるため、照明を使うか、カーテンで光を調整します。
補足映像を撮って単調さを防ぐ
インタビュー中に仕事風景や商品、社内の様子を挟むと、発言内容を映像で補足できます。こうした補足映像は、回答の一部を短くした箇所を自然につなぐ役割もあります。
必要な補足映像は質問と連動させます。「チームで進める仕事」について話すなら会議や相談の様子、「製品へのこだわり」なら手元や工程を撮影する、といった具合です。雰囲気のよいカットを集めるだけでなく、言葉の理解を助ける映像を優先します。
事例紹介
ディアハート様 インタビュー動画
採用映像・会社案内動画として掲載されているインタビュー事例です。話し手の見せ方や画面構成を検討する際に確認できます。
編集とテロップで内容を分かりやすくする
編集の目的は、回答を短くすることだけではありません。話し手の意図を変えずに、視聴者が理解しやすい順番とテンポへ整えることです。

回答を視聴者の知りたい順番へ並べる
収録では前置きが長くなったり、後の回答で重要な説明が出たりします。編集では、結論や前提を適切な位置へ移し、同じ内容の繰り返しを整理します。ただし、発言を切り貼りして本人の意図と異なる意味にしないよう、文脈を保つ必要があります。
複数人が出演する場合は、一人ずつ長く見せる方法と、同じ質問への回答を交互に見せる方法があります。人物紹介を重視するなら前者、考え方の共通点や違いを見せるなら後者が向いています。
テロップは役割を分ける
| テロップの種類 | 主な役割 | 使うときのポイント |
|---|---|---|
| 話者名・肩書き | 誰が話しているかを示す | 表記を社内で確認し、表示位置を統一する |
| 質問テロップ | 話題の切り替わりを示す | 視聴者が内容を予測できる短い表現にする |
| 要点テロップ | 重要な言葉を強調する | 発言をそのまま並べず、意味を変えない範囲でまとめる |
| 字幕 | 音声を補い、無音視聴にも対応する | 読める表示時間と文字サイズを、掲載先の画面で確認する |
すべての発言を常に大きなテロップにすると、表情より文字へ視線が集まりやすくなります。無音視聴が想定されるSNSでは字幕を充実させ、会場上映では要点を中心にするなど、視聴環境に合わせて調整します。
デザインとBGMは目的に合わせる
「おしゃれ」「かっこいい」「面白い」といった希望は、その言葉だけでは完成イメージがそろいません。具体的な色、テンポ、参考動画とともに、なぜその印象が必要なのかを共有します。
| 目指す印象 | 映像・音の方向性 | 注意点 |
|---|---|---|
| 誠実・落ち着き | 自然な色、長めのカット、控えめなBGM | 変化が少なすぎて単調にならないよう補足映像を使う |
| 活気・スピード感 | 短めのカット、動きのある仕事風景、テンポのあるBGM | 発言を急いで切りすぎず、内容を理解できる間を残す |
| 親しみ・楽しさ | 自然な会話、複数人の掛け合い、軽やかなBGM | 内輪の雰囲気にならないよう、初めて見る人にも背景を示す |
BGMは話し声を邪魔しない音量にし、企業のブランドや映像の目的と合うものを選びます。話の内容が真剣な場面では音数を減らすなど、全編を同じ調子にしないことも有効です。
企業で活用するときは公開後の展開まで決める
完成したインタビュー動画は、一つの場所だけで使うとは限りません。本編を制作する段階で、採用サイト、SNS、説明会、営業資料などへの展開を考えておくと、必要な画角や素材を撮影時に確保できます。
たとえば社員インタビューは、採用サイトに本編を掲載し、回答ごとの短い動画をSNSや説明会で使えます。顧客インタビューは、導入背景と成果をまとめた本編に加え、営業担当者が説明しやすい短いパートへ分ける方法があります。
複数媒体で使う場合は、出演者へ公開先と利用期間を説明し、社内の確認手順を決めます。異動や退職、サービス内容の変更があったときに、どこを差し替えるかも想定しておくと運用しやすくなります。
効果測定では、再生回数だけでなく、掲載先で期待する行動を見ます。採用サイトなら動画視聴後の募集要項やエントリーページへの移動、サービスサイトなら事例や問い合わせページへの移動など、動画の目的に合う指標を決めます。
まとめ:話し手の言葉を、視聴者に伝わる形へ整える
インタビュー動画では、自然な回答を引き出す質問と、内容を理解しやすくする構図・音声・テロップ・編集を一体で考えます。最初に目的、視聴者、掲載先を決めることで、誰に出演してもらい、何を聞き、どのように見せるかを判断しやすくなります。
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